爆心地

俺が父の浮気を知ったのは俺が高校三年の頃。まさかそんなことがあるなんて夢にも思っていなかったし、そんな話はテレビのB級ドラマの中だけだと思い込んでいたから衝撃は大きかった気がする。妹は泣いたらしいが、俺は表面上は平然としていた。その時母が父と離婚しなかった理由としては俺達の存在が大きかったらしい。

母の前で正座しながら説教されたのはいつ以来だっただろうか？なんてぼんやり考えていた。母は嵐のように現れて、あっという間に去っていった。部屋の中央には母が持ってきた段ボールが残された。
「なんだったんだアレは」
涯はうんざりした顔で段ボールを見ている。
「どこの国も母親なんてのはこんなもんだろ」
「俺のところはあういうかんじじゃなかったが？」
「ユニの母親ってあんまり表に出てなかったな」
「俺より梨奈と仲良くするから・・・正直困る」
「いいじゃん嫁姑戦争とかなくて」
「油断してるとすぐ二人で出かける・・・」
ユニは見たこと無いような苦悩の表情を浮かべている。
「仕方ないだろお前はスターで忙しいだろうし」
「俺が好き嫌いすると怒るのに、梨奈は許すし」
「子供か！」
韓国ドラマのイメージだと男の方の母親はたいてい結婚に反対するもんだと思っていたけど、ユニの母親は大歓迎だったらしい。ユニの恥ずかしい過去とかを平気で暴露するところとかは、俺の母親と大差ないななんて思ったりした。どうして親というのは子供の恥ずかしいエピソードを平気で他人に暴露するんだろうかと思ったりもしたが、親というのはそういうものだと諦めるしかないようだ。
「そもそも母親というのはなんなんだ・・・」
「そういえば涯の両親は死んでるんだもんな」
設定だと涯の幼少時には両親は死んでいる。
「この箱何が入ってるんだ？」
「開けるか」
段ボールの中には米とか缶詰とかレトルトとかが入っていた。
「レトルトばっかりだな」
「便利でいいだろ。
「とりあえずカレーでも食うか」
俺はお湯を沸かし始めた。

Posted on 2012/12/02 Sun. 16:12 [edit]

category: 55号室の住人

こんばんは＾＾

なんとなく、どこかの話と被るユニ（笑）

サイコメトラー小心者！！

母というのはうっとうしくて
有り難い存在ですね＾＾

Re: こんばんは＾＾

本家の方が百倍かっこいいですよ！

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