爆心地
小心者の小心者による小心者のためのブログ
*10話* 
「ずいぶんうなされていたな。悪い夢でも見たか?」
「起きてたのかよっ」
「まぁな」
「・・・ちょっ待て布団から出るな!」
「どうして」
「服着てないだろあんた」
「着てるぞ。愚か者には見えない服だ」
「どこの王様だよ?!」
藤原はハルが止めるのも気にせず布団から出た。全裸ではなかったが、露出はかなり多い。
「俺はこれから出かける。」
「どこに?」
「教えてもいいが、どうせ忘れるぞ」
「?」
「お前の悪夢を終わらせてやるのさ」
藤原は現れた時と同じスタイルで部屋を出て行った。
「そろそろ来る頃だと思っていた」
「またお前か」
「どうせ金だろう?」
「あれだけじゃ足りねぇんだよ。」
「そうだろうな」
ハルの父親の背後には数人の男がいた。
「すげぇ美人だな」
「いいとこのお嬢さんらしいぞ」
男達は地声が大きいのか丸聞こえだ。
「・・・で?どうするんだ?誘拐でもするか?」
「だったらどうだっていうんだ?」
「そんな面倒くさいことしなくても・・・ホラ」
藤原はスーツケースを開けた。中には大量の札束が並んでいる。
「好きなだけやるよ・・・」
男達は一斉に札束に群がった。
「・・・お前らの命の代価だ」
藤原が小声で付け足したセリフを男達は誰も聞いていなかった。数分後男達は札束を全て持って去って行った。
翌日の朝、ハルがニュースを見ているとテーブルの上の携帯が振動した。
「もしもし?」
「ハル。俺だ」
「藤原?もう戻ってこないのか?」
「あぁ。もう、会うこともないだろうな」
「どういう・・・」
「ニュースを見たら分かるさ」
そう言うと携帯は切れた。ニュースではちょうどハルの父親と思われる男が事故死したと伝えていた。
Posted on 2013/01/04 Fri. 11:37 [edit]
category: 彼岸花
コメント
こんばんは、小チキさん♪
ほえ~、小説かぁ~
ふざけてないヤツだぁ~
ひーちゃんの小説は、結構不人気なのだぁ~
落語の台本って、言われて気付いたので、落語風小説を極めてるYO~♪
小チキさんには、負けへんでぇ~!!イエ~イ!!
URL | ひーちゃんどすえ #-
2013/01/04 18:55 | edit
Re: こんばんは、小チキさん♪
小説とか言い張ります*
読んでくれる人がいるだけで嬉しいです!
落語・・・本物は聴いたことないですが
お互い頑張りましょう~♪
URL | 小心者またはチキン #-
2013/01/04 20:17 | edit
こんばんは^^
おお!
久々の小説更新、お疲れ様です^^
藤原は善人なのか悪人なのか、難しいところですね^^
このお話、けっこうお気に入りなんです^^
更新頑張ってください^^
URL | YUKA #GWG7oyQ.
2013/01/04 22:12 | edit
Re: こんばんは^^
一ヶ月ぶりぐらいですかねぇ?
善人か悪人かの判断は難しいですね
見方によっては善人であったり悪人であったり
なんとか話をつなげられたらと思ってます★
URL | 小心者またはチキン #-
2013/01/04 22:59 | edit
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