爆心地
小心者の小心者による小心者のためのブログ
これが僕らの飼育法 
目が覚めたら、明らかに自分の家じゃない場所だった。ドアはあるけど、窓は無い。お値段以上のアイツの所で見たことのあるベッドとテーブルと透明の衣装ケースが数個あるだけの殺風景な部屋。鏡が無いから自分がどんな状態なのか見えない。そもそもここはどこで、いつからここにいるのかも分からない。そういえば今日は何月何日だ?なんか腹が減ってるような気もするけど、寝る前に何してたんだっけ?携帯電話はどこ行った?なんでこんな場所にいるんだ?これは夢か?現実か?わけが分からない。
「おはよう。気分はどうだい?」
突然ドアが開いたと思ったら、スーツ姿の金髪男が入ってきた。一瞬外国人か?とも思ったけど、よくみたら顔は日本人だった。目が青いのはおそらくカラコンだろうな。
「聞きたいことは多々あるけども・・・とりあえず、あんた誰だ」
「君の飼い主といったところかな?」
金髪男がにっこり微笑みながらとんでもないことを言った。飼い主?冗談だろう。俺は犬猫じゃない。
「どういう経緯でこうなった」
「君が気に入ったから、飼おうと思って連れてきた」
「正気か?俺には家族も仕事もあるんだ」
「心配無いよ。世間的には君行方不明だから」
金髪男が見覚えのある物を取り出した。俺の携帯電話だ。友達からもらったストラップも付いている。
「俺のケイタイ・・・」
「コレは必要無いよね?」
俺の目の前で金髪男が携帯電話を破壊した。
「なっ?!」
「だってもう、どこにも電話もメールもしないんだから」
「犯罪じゃねぇか」
「心配いらないよ。誰もボクを捕まえられない」
確かにこの状況じゃどこにも助けを求められない。頼みの綱のケイタイも壊れてしまった。それに、目が覚めた時から気になって仕方なかったが、足首に金属製の輪がはめられていて、そこから鎖が伸びている。鎖はベッドの足につながっていて、長さを考えるとこの部屋から出るのは無理のようだ。
「そういえば君の名前聞いてなかったね。呼ぶのに不便だから教えてよ」
「俺の持ち物ん中に名前分かる物も入ってただろ」
「あー・・・捨てちゃった」
「はぁ?!」
「だってもういらないでしょ?」
「金とか身分証とかいろいろあんだろ!」
「いらないでしょ?」
「・・・っ」
「だからさぁ。名前教えてくれなきゃ分からないんだよね」
目の前が真っ暗とはまさにこのことだと思った。
突然ドアが開いたと思ったら、スーツ姿の金髪男が入ってきた。一瞬外国人か?とも思ったけど、よくみたら顔は日本人だった。目が青いのはおそらくカラコンだろうな。
「聞きたいことは多々あるけども・・・とりあえず、あんた誰だ」
「君の飼い主といったところかな?」
金髪男がにっこり微笑みながらとんでもないことを言った。飼い主?冗談だろう。俺は犬猫じゃない。
「どういう経緯でこうなった」
「君が気に入ったから、飼おうと思って連れてきた」
「正気か?俺には家族も仕事もあるんだ」
「心配無いよ。世間的には君行方不明だから」
金髪男が見覚えのある物を取り出した。俺の携帯電話だ。友達からもらったストラップも付いている。
「俺のケイタイ・・・」
「コレは必要無いよね?」
俺の目の前で金髪男が携帯電話を破壊した。
「なっ?!」
「だってもう、どこにも電話もメールもしないんだから」
「犯罪じゃねぇか」
「心配いらないよ。誰もボクを捕まえられない」
確かにこの状況じゃどこにも助けを求められない。頼みの綱のケイタイも壊れてしまった。それに、目が覚めた時から気になって仕方なかったが、足首に金属製の輪がはめられていて、そこから鎖が伸びている。鎖はベッドの足につながっていて、長さを考えるとこの部屋から出るのは無理のようだ。
「そういえば君の名前聞いてなかったね。呼ぶのに不便だから教えてよ」
「俺の持ち物ん中に名前分かる物も入ってただろ」
「あー・・・捨てちゃった」
「はぁ?!」
「だってもういらないでしょ?」
「金とか身分証とかいろいろあんだろ!」
「いらないでしょ?」
「・・・っ」
「だからさぁ。名前教えてくれなきゃ分からないんだよね」
目の前が真っ暗とはまさにこのことだと思った。
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Posted on 2014/10/15 Wed. 23:24 [edit]
category: 倉庫
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