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小心者の小心者による小心者のためのブログ

月に群雲花に風  

ちょうどいいところで邪魔が入るのは王道。
ピンク頭に連れられて今までいた部屋から違う部屋に移された。急なことであまり考えていなかったが、よく考えてみると何かおかしい気がしてきた。そもそも俺がここに連れてこられたのは金髪男が俺を気に入ったからとかなんとか言っていたような気がする。それなのに今はピンク頭の所にいる。一緒にいるヤツが替わることに何か意味があるのだろうか?
「なぁ?カイロウドウケツって知ってる?」
唐突にキリが話しかけてきた。
「なんだ急に。名前ぐらいしか知らんが」
「海の中にいるんだけどさ。そのカイロウドウケツの中にはエビがいるんだ」
「エビが?」
「二匹のエビがいるんだ。何の仕組みかは分からないけど、二匹入っちゃうと他のエビは入ってこれないんだよね」
「両方オスだったりメスだったりしたら悲惨だな?」
「そこなんだけどさ。どちらかの性別が変化してオスとメスになるようになってるらしいよ」
「へぇ・・・」
「なんか俺らの状況ってそれっぽいなーって思ってさ」
「どっちかが女になるなんてことはありえないけどな」
「ある日起きたら性別が変わってるかもよ?」
「そうなったら悪夢以外の何物でも無いな」
「もし女になるんだったら俺じゃなくてはじめだろうな」
「なんでそうなる」
「体格的にも雰囲気的にも俺のが男らしいし?」
残念なことに身長でも筋肉の量でも俺はキリには勝てそうに無い。測ったことが無いから分からないが、腕力や握力といったものも恐らくキリの方が上だろう。
「なぁ?攻めの反対ってなんだと思う?」
「は?守りだろ」
「まぁ普通はそうだよな。」
「他に何があるっていうんだ」
「受け」
キリの発言はいつだって唐突だし、その言葉にどんな意味があるのか俺には分からない。正直分かりたくない。
「なんで急にそういう話になる」
「一部の特殊な女子に人気らしいよ」
「どこからそういう情報手に入れるんだ・・・」
「たいていのことは本に書いてある。疑問なんだけどさ。男同士って気持ちいいのかな?」
「今まで一緒になったヤツにも聞いたのかソレ」
「聞いてみたけど経験者はいなかったなー」
「だろうな」
「やってみる?」
「ふぁ?!冗談だろう。何が悲しくてそん・・・」
「やってみないと分からないじゃん」
「他のヤツは・・・」
「断られた」
「当然の結果だな」
キリがなにを考えてこんなことを言うのか、一回頭の中を見てみたいものだ。
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Posted on 2014/12/24 Wed. 06:15 [edit]

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