fc2ブログ

爆心地

小心者の小心者による小心者のためのブログ

とある社畜がブラック本丸産に間違われる話19  

とある社畜表紙
1:成り代わりが出てくる
2:捏造ご都合主義がいっぱい
3:点倒立
4:キャラ崩壊が著しい
以上のことを踏まえた上で、問題ないという方は中へ、問題しかないという方は速やかに×ボタンで退避してください。
「大包平。池田輝政が見出した、刀剣の美の結晶。もっとも美しい剣の一つ。ただ……」

連隊戦も終盤にさしかかり、ギリギリのところでなんとか大包平を迎えることができた。鶯丸がいつも話題にしていた刀だが、実際どういうヤツなのかは分からない。これから本丸で共に生活していけば、分かってくることだろう。

「・・・随分と面妖な刀だな」
「痛っ!やめてよ。初対面でいきなり尻尾を鷲掴みするなんて、失礼じゃないか」

演練の後から謎の変貌を遂げた燭台切は、結局元に戻らないまま今に至っている。当初は「わん」しか言えなかったのだから、喋れるようになっただけマシだが、原因も分からなければ、解決策も無いというのが現状だ。

「これは本物なのか」
「痛いって言ってるだろ。君は馬鹿なのか」
「馬鹿と言う方が馬鹿だ」
「大包平。切光が嫌がっているだろう?その辺にしておいてやれ」
「きりみつ?こいつは燭台切光忠ではないのか」
「お前も見ただろう?ここには燭台切は二振りいるんだ。それで、こっちは二振り目。皆には切光と呼ばれている」
「何故、燭台切だけ二振りいるんだ?」
「話せば長くなるが・・・まぁ、細かいことは気にするな」

大包平は鶯丸に本丸を案内されることになった。

「長谷部君。連隊戦お疲れ様。これでもう玉集めはしなくていいんだろう?」
「そうだな。」
「貞宗君も出陣したがってたし、これでやっと練度上げさせてもらえそうだな」
「お前も、出陣したかったのか?」
「俺だって武器なんだからさ、戦いたい願望はあるよ。本丸の中の仕事だって大事だって分かってるけど、こうも家事と内番ばっかりやってるとさ・・・思っちゃうんだよな。あれ?俺ってなんなんだ?って」

練度の低い刀は、連隊戦の間は主に内番と家事を任されていた。切光も、一度演練に出された以外ではずっと内番と家事をさせられていた。演練前に他の刀剣と手合わせをしているのは知っているが、それでも実戦に比べたら足りないだろう。同田貫などは出陣回数が減ると明らかに不機嫌になるからな。

「このままじゃ刀剣男士じゃなくて家政夫の光忠になりそうだよ。」
「料理の腕は確実に上がってるよな」
「美味しいって言ってもらえるのは嬉しいけど、俺は燭台切であって食材切じゃないんだよ。かぼちゃも一撃で切れるけど、本当に切りたいのはそれじゃないんだよ」

主に言って出陣させてもらえるようにした方がよさそうだな。練度の低い者達の練度上げの必要もあるから、ちょうどいいだろう。

「長谷部さん。この後切光さんと万事屋に行ってくれませんか?」
「俺と切光で、ですか?」
「なんだか、切光さん元気無いなって思って。気分転換させてあげてほしいんです」
「それなら俺よりも太鼓鐘の方が適任では・・・」
「切光さんは、きっと長谷部さんの方がいいと思うんですよね。あんな笑顔、長谷部さんじゃなきゃ引き出せないですよ」

あいつが笑いかけているのは、俺じゃない。俺の向こう側に「長谷部君」を見ているからなんだ。そんなことを主に言っても仕方ないとは思うが、なんとも微妙な気分になる。

「拝命いたしました」
スポンサーサイト



Posted on 2017/07/05 Wed. 07:00 [edit]

category: 刀剣乱舞小説

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://bakusinti.blog.fc2.com/tb.php/740-301942bf
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

カテゴリ

小心者の本棚

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード


▲Page top