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小心者の小心者による小心者のためのブログ

もしもの話 55  

白鶴さんと長谷部君
1:成り代わりが出てくる
2:次元に行きたい
3:ねつ造・ご都合主義がいっぱい
4:「馴れ合うつもりが無いわけでもない」×「姫と呼ばないで」
5:突然の女体化が長谷部を襲う
以上のことを踏まえた上で、問題ないという方は中へ、問題しかないという方は速やかに×ボタンで退避してください。
俺は鶴丸国永。理由があって普通の鶴丸よりも小さいんだ。どれぐらい小さいかといったら・・・そうだな。煙草の箱を隣に並べるとだいたい1個と半分といったぐらいだろうか。巷ではねん鶴とかいうのもいるらしいが、俺はねんとは一味違う。まず、俺のフォルムはあんなにもちっとしていない。シュっとした姿のまま小さくしたかんじだと思ってくれたらいいだろう。そしてねんにはできない刀装作りもできる。あとは隠蔽と偵察がものすごく高いから、極の刀剣でもなければ俺を見つけるのは難しいだろうな。

「じっちゃんが荷物に紛れ込まないようにするの大変だったなぁ」
「小さいしちょこまかしてるからすぐ見失っちゃうんだよね」

倶利坊と長谷部君は俺が荷物の中に入り込んでいることに全然気づいていない。俺の隠蔽がいかにすごいか分かるだろう?ちなみに今二人は温泉宿の一室にいる。倶利坊が福引で引き当てたペア宿泊券でここに一泊する予定だ。倶利坊は武装解除した状態の戦装束だが、長谷部君はネイビーのワンピースに白のボレロといった服装をしている。主は最後まで長谷部君にミニスカートを着せたがっていたが、倶利坊が全力で阻止してた。実を言うと倶利坊が遠征でいない間に長谷部君が主の着せ替えに付き合わされていることは倶利坊には内緒なのである。主のデジカメには可愛らしい服を着せられた長谷部君の写真が大量に保存されているのを知っているのは主と長谷部君と俺ぐらいのものだ。

「部屋の中から露天風呂が丸見えなんだね」
「毎日一緒にお風呂入ってたから、俺の身体なんて見慣れちゃってるでしょ」
「そっ・・・それはそうだけど・・・」
「あぁ、俺は見られても平気だけど、長谷部君は恥ずかしいか。今女の子だもんね」
「前だったらなんとも思わなかったのに、この身体を見られたらって思うと・・・」
「それじゃ、お風呂に入ってる時は障子閉めておくことにしよ?」
「そっ・・・そうだね」

倶利坊は長谷部君の女体を拝んだことはないっぽいが、長谷部君は割と高確率で倶利坊の裸を見てるんだよな。倶利坊は寝ぼけて寝間着を脱ぎ散らかすし、しかも半裸の状態で長谷部君の布団に乱入するからな。そして長谷部君は寝てる間に近場の物にしがみつくという謎の習性があるから、朝になったら半裸の倶利坊と寝間着の乱れた長谷部君が抱き合ってるなんて状態が出来上がるわけだ。一期にお覚悟されても知らんぞ。

「大浴場の方にも行こうかと思ったんだけど・・・よく考えたら俺って刺青あるから大浴場の方はアウトかも」
「ここは刀剣男士も使う宿だし、大倶利伽羅さん以外にも大倶利伽羅いるだろうし、きっと大丈夫だよ。」
「もし入り口でダメって言われたら諦めるぐらいの気持ちで行ってみる」
「っていうか、俺のがアウトだよ。見た目女だけど中身男だもん。この姿じゃ男湯入れないけど、だからって女湯に入ったら検非違使が出る!」
「いやいや温泉に検非違使出たらびっくりするよ。あー・・・でもそっか。主に誘われても断固拒否してたもんね。女の人がいるかもしれない所は無理だよね」
「うん。だから俺の分まで満喫してきて」
「そうさせてもらおっかな」

倶利坊はそう言うと部屋を出て行った。長谷部君と俺の二人きりという状態なわけだ。まぁ、長谷部君は俺が荷物の中にいるだなんて夢にも思ってないだろうけどな!とか思ってたら長谷部君の端末が鳴って見つかりそうになった。危ない危ない・・・

「あっ主。無事到着しました・・・はい。とてもいい部屋です。大倶利伽羅は大浴女の方に行ってます。あっ・・・俺は・・・その・・・はい。部屋にあるので大丈夫です。伽羅の様子はどうですか?あぁ・・・やっぱり。土産を買って帰るからいい子にしているようにと伝えてください。はい・・・失礼します」

電話の相手は主だったようだ。伽羅坊も付いてきたがってたから、今頃不貞腐れている頃だろうな。前はここまで甘えん坊ではなかったはずだが、倶利坊と長谷部君の交際が始まった後からは倶利坊にくっ付いてばかりいる。

「お風呂入ろうかな・・・」

長谷部君が風呂に入るようだから俺は静かに部屋を出た。さすがに女人の着替えを覗くようなことはしない。光坊ではないがそんなのかっこ悪いもんな。しばらく移動していたら、渡り廊下から立派な庭が見える場所に出た。よく見えないが、おそらくあの池の中には鯉がいるはずだ。

「はぁ・・・あの長谷部君どこの部屋に泊まってるんだろ?」
「俺の護衛で来てるってのに、他所の長谷部が気になるのかよー?」
「ただでさえ気の進まない任務なんだから、多少の楽しみがあってもいいじゃない」
「お前ねぇ・・・仮にも主ぞ?そんな態度でいたら戦装束をバニーの衣装に変えてやるからな?パッツパッツの衣装にしてやるからな?」
「わーっそれだけは勘弁して。そんな姿で出陣させられたら刀剣破壊する!」
「だったらもうちょい真面目に俺の護衛やってくれよ」

審神者らしき男と、その審神者の連れている光坊の話が聞こえてきた。どこの長谷部のことを言ってるのか知らんが、他所の本丸の長谷部にちょっかい出すのはやめておいた方が身のためだと思うぞー。

「なんだこれ?人形か?」

頭上から声がしたと思ったら突然体を鷲掴みされて持ち上げられた。誰かと思ったら別本丸の和泉守だった。

「何してるんだ和泉?」
「これ見てくれよ。小っちゃい鶴丸」

別本丸の倶利坊の前に突き出された。この倶利坊はうちの倶利坊に比べると若干幼いかんじがするな?風呂上りなのかいい香りがしてくる。

「宿泊客の持ち物だろうか?受付に預けた方がいいかもしれないな。」
「待て待て。俺は人形じゃないぞ」
「うぉっ喋った?!っつーか動いてる?!」
「コレでも一応刀剣男士だからな。喋るし動くぜ」
「主が持ってるねんってやつとも違うよな?」
「ねんはもうすこしもちっとしてた気がする」
「俺はねんとは別物だからな。」
「そもそもどうやってここに来たんだよ?そんなちっこい身体じゃここまで来るのも一苦労だろ」
「まぁそこは荷物に紛れ込んでだな」
「こんな所にいて大丈夫なのか?」
「まぁ心配しなくても部屋までは戻れるさ」
「そっか。五虎退の虎に食われないようになー?」

和泉守と倶利坊と別れた後はさらに移動して、卓球台のある場所に来た。何故か温泉と卓球は切っても切れない縁があるらしい。浴衣がユニフォームだとか。

「・・・っ意外とやるな・・・」
「はっはっは。くたびれたリーマンと思って舐めちゃだめだぞ」
「いやあんたリーマンではないだろ。刀剣男士だろ」
「大倶利伽羅は現役高校生っぽいよな・・・っと」
「・・・ぁっ」

ものすごい打ち合いをしている二人組をよく見たら片方はうちの倶利坊で、もう片方は俺をこの形で顕現させた刀だった。審神者でもないのに分霊を下せるわけがないって?ナナシノカタナに常識を求めちゃだめだぜ。歩く非常事態だからな。

「・・・ッシャア!!」
「まさかここまで追い込まれるなんて・・・」
「負けたら温泉饅頭口ン中にどれだけ入るか挑戦してもらうからな」
「・・・チッ」

それは勘弁してやってほしい。倶利坊は甘いものが得意じゃないんだ。特にあんこ系の菓子は苦手としてるんだ。あんなの人類の食べ物じゃないとまで言うぐらいだぞ。
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Posted on 2017/11/15 Wed. 17:19 [edit]

category: 刀剣乱舞小説

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