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小心者の小心者による小心者のためのブログ

我々は伊達の刀である 53  

1:成り代わりが出てくる
2:キャラ崩壊
3:捏造・ご都合主義設定がいっぱい
4:段目の引き出しを開けてすぐ左に入ってるアレを取ってくれないか
それでもいいと思われる方のみお進みください。これは無いわと思ったら速やかに×を押してください。
よっ・・・鶴丸国永だ。鶴丸と言っても他のとはちょっとばかり違う。本来なら白いはずの髪も衣も真っ黒だ。これじゃ紅白に染まって鶴みたいになれないな。おいおい、烏丸なんて言うなよ?どこかの刀の父とやらと被っちまう。

「シロミツ。ここは挟み撃ちにするのがいいと思う」
「そうだね。じゃあクロツルはそっちから、僕はこっちから行くよ」
「遅れるなよ」
「そっちこそ悟られないようにね」

シロミツっていうのは、俺と同時に鍛刀された刀で、俺とは正反対の髪も衣も真っ白な燭台切だ。赤く染まって鶴みたいになれそうだけど、きっとあいつはそんなことは望まないだろうな。白い光忠でシロミツなんて安直とか言うなよ?俺は黒い鶴丸だからクロツルっていうんだからな。

「どんなに防御しても無駄だよ!」
「うわぁぁぁ!」

俺とシロミツが挟み撃ちにしようとしたターゲットの真上から、もう一人現れた。

「クロミツ。お前いつの間に屋根の上なんて登ってたんだ?」
「二人の動きを見てたら、ここに得物を誘い込もうとしてたのが分かったからね。」

クロミツは、俺達が鍛刀された日に、この本丸に連れて来られた刀だ。元はこの本丸にいた二振り目らしいけど、何故か短刀のような姿にされていて、おまけに尻尾が生えているというおかしな奴だ。あと、くりちゃんのことが大好きで、俺とシロミツがくりちゃんと一緒にいると拗ねる。

「お前ら・・・何故こんなことを・・・俺が写しだからか」

クロミツの直撃を受けて地面に伸びている布の塊。山姥切国広が俺達のターゲットだ。なんでこんなことをしているのかというと、俺達の今日の仕事が洗濯当番で、くりちゃんが山姥切の布を洗うと言ったからなんだ。

「さぁ観念してその布を渡すんだな」
「よせ・・・やめろ・・・俺は薄汚れているぐらいでいいんだ」
「洗ってる間は俺の羽織貸してやるから、布を洗わせてくれよ」
「借りるわけにはいかない・・・そんな綺麗なの・・・汚しそうで落ち着かないだろ」
「うわっほんとに黒い鶴丸と白い燭台切だ!」

俺達が山姥切から布を奪おうとしてたら、加州清光と大和守安定が来た。でも、この二振りはこの本丸の刀剣じゃない。加州と大和守は今日は馬当番だって言ってたから、こんな所にいるわけがない。

「お前ら何やってんのー?」
「布取り合戦」
「なんだそりゃ?」
「山姥切君の布を洗濯するための戦いだよ。・・・隙あり!!クロミツこれ持って行って!」
「僕に指図しないでよね!」

そう言いながらも山姥切の布をしっかり抱えたクロミツは洗濯場の方へと走り去った。布が無くなって落ち着かない様子の山姥切には俺の羽織を被せておいてやった。

「ねぇ、くりちゃんは今どこにいるか知ってる?」
「くりちゃんなら洗濯場だ。今日は洗濯当番だからな」
「えっ・・・俺達来るって言っておいたのに、洗濯?」
「もしかして午後から来るって思ってるのかも」
「くりちゃんに用があるなら、一緒にくるかい?」

加州と大和守を連れて洗濯場に戻ったら、一回目の洗濯が終わった後らしく、くりちゃんが洗濯籠を抱えて庭に行こうとしてるところだった。

「キヨ?アン?来るのは昼からじゃなかったのか?」
「和泉が早くくりちゃんに会いたいって五月蠅くてさぁ・・・っていうか、くりちゃんのLINE見たけど、『今日からおじさんになります』とか意味不明すぎだよ」
「あぁ、結論から言うと俺はおじさんになった。クロツルとシロミツは甥っ子だ」
「クロツル?シロミツ?」
「自己紹介が遅れたな。俺がクロツルだ。真っ黒な鶴丸国永だからな」
「僕はシロミツ。真っ白な燭台切光忠だからね」
「名前は分かったけど、甥っ子って?」
「姉さんと義兄さんの子だから、俺にとっては甥っ子だ」
「刀剣ってこども産めるの?」
「人間みたいなかたちでの出産ではないな。主が鍛刀した時に来たんだ。」
「まぁでもこんな姿見たら燭台切と鶴丸の子だと認めるしかないよね。」

話ながら移動して、加州と大和守にも手伝ってもらいながら洗濯物を干していく。

「っていうかこいつなに?なんでこんなもの生えてるの?」
「みゃっ!」

加州がクロミツの尻尾を無遠慮に掴んだ。

「ナナシの所に預けていたんだが、帰って来たらその姿になってたんだ」
「・・・ってことは、え?こいつ二振り目なの?」
「やっ・・・あっ・・・引っ張っちゃだめっ・・・」
「なにぶっちゃってるのさ?中身はあの二振り目なんだって分かってるんだからね」
「あ゛ぅっ・・・!!」
「二人ともその辺にしてやってくれ。光忠も十分反省してる。」
「反省だけなら猿でもできるんだよ!」
「見た目がこんなんだからって油断したら駄目だよ!またなにしでかすか」
「その点なら心配いらない。良からぬことを企んだら、その時点で強制的に顕現解除される仕組みだ。再度顕現するためには主に力が必要になる」
「そんなことできるものなの?」
「ナナシノカタナの技術力で、それが可能になったらしい」
「俺にはただ縮んで尻尾ついただけにしか見えないんだけど」

ナナシノカタナ・・・クロミツを本丸に連れて来たやつだ。「一度入ったことのある本丸になら自由に出入りできる」なんて言ってたけど、あんなやつを自由に出入りさせても大丈夫なのかどうなのか、俺にはまだ分からない。見た目だけなら人畜無害に見えるが、あいつの中からは底知れない物を感じる。

「クロミツは弟分みたいなもんだ。悪いことをしたら叱ってやるのも、兄の務めだ。」
「僕の方が先に顕現してるんだけどな」
「でもそのちんちくりんな姿じゃ、どう頑張っても兄には見えないぜ?」
「好きでこんな姿になってるわけじゃないよ!」
「まぁ、あっちの姿だったらマジで一発は殴ってたね」
「殴るだけじゃ済まないよ。首落とすぐらいはするつもりだったもん」
「二人とも子供相手に大人げないぞ」
「だってこいつがこどもなのは見た目だけじゃん!」
「あぁ、いや・・・中身も引きずられてるのか分からんが、あの頃より幼くなってる」
「騙されちゃだめだよ。こいつはあの二振り目なんだからね!」

この姿になる前のクロミツは一体何をしたんだろうか?

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Posted on 2018/01/29 Mon. 07:00 [edit]

category: 刀剣乱舞小説

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